【田島ひでお質問】
地震対策について提言申し上げ、
お伺いいたします。
新聞報道等によれば、 静岡県付近を震源とする東海地震が早ければ来年、
遅くとも二〇〇五年までに起きるという見方が専門家の間で有力になってきた。
複数の研究グループが異なる解析結果をもとに、 ほぼ同時期の地震発生を予測、
十月二十六日まで鹿児島市で開いた日本地震学会で相次いで発表。 名古屋大学の山岡助教授らは、
浜松の地殻変動のデータについて一九九六年分から解析、 この動きは二〇〇二年半ばまでには無限大の大きさになり、
地震が発生することが予測され、 これが東海地震の引き金になる可能性があるというものであります。
当然地震の発生を食いとめることはできないのですから、 地震発生の時期や規模など予測への過大な期待ではなく、
発災時の対応と対処が早急に迫られているところであります。 ある専門家は、
大地震への対策として、 家具の倒壊を防ぐべきとし、 地震発生から十数秒続く揺れに対していかに無傷で乗り切るか。
阪神大震災では死者の八割が家屋、 家具の下敷きなどであることを挙げています。
ですから住宅耐震改修プロジェクト 「TOUKAI−0」 は、 その有効性と防災対策において、
最も優先すべきものと評価できます。
本年八月に発行された 「自主防災」
四十九・保存版は、 全県下世帯へ配布されました。 その中で、 だれでも容易に住まいの耐震評価ができる
「わが家の耐震診断表」 は、 各自治体や自主防災会を通じて回収しようとするものであります。
先般、 県自主防災組織活動推進委員の倉田昭殆氏が会長を務める我が町熱海市、
山の手を中心とする自主防災会連合会の総会へ出席させていただきました。
会の大きな目的は耐震診断の回収状況の把握と意見交換であり、 その結果は芳しくないもので、
自主防災会リーダーの声かけ不十分であることや、 耐震診断をするまでもなく五十六年以前の木造住宅の大多数が安全評価をもらえないので診断をやってもむだではないか、
また、 診断表を提出しても耐震補強工事資金の難しさには変わりがないのではとの声であり、
先般開催の地震対策特別委員会において市町村の意見として、 耐震補強補助制度は財政面から対応が難しいとの報告はその裏づけとも言えます。
第三次被害想定によると、 県内住宅約六十万棟が昭和五十六年六月より前に建築されており、
津波や山崩れなどの倒壊を除くと、 おおよそ住宅以外の建物を含めて十三万一千棟が大破、
二十九万二千棟が中破、 耐震診断対象木造建物の三分の一が倒壊、 家屋内の家具転倒におけるものを含めると多くの死者が発生するものと想定できます。
また、 「わが家の耐震診断表」 による算出方式は、 幾つかの係数を掛け合わせるもので、
三千八百八十八パターンのうち八パターンしか安全総合評点である一・五の数値をクリアできません。
目的ははっきりしています。 耐震診断の実施から補強工事につながる一連の耐震改修対策を早期に実施すること、
家屋や家具の倒壊による死者を激減させることです。 今のままでは一応耐震診断を何件やりましたとの報告で終えてしまうのではないか。
いや、 終える前に災害が発生することさえあり得るのではないかと危惧いたします。
弱者を対象とした一点施策を講じることが必要です。
阪神・淡路大震災の教訓から、
就寝中の突発地震の際、 木造家屋の倒壊によって発生する死傷者を減らすことが有効とされる一例として、
プロジェクト 「TOUKAI−0」 「地震から生命を守る」 二〇〇一しずおか技術コンクールにもありました防災ベッドがあります。
介護保険制度における福祉用具貸与サービスメニューへ追加できるならば、
利用者の一割自己負担として使用可能になります。 しかしながら、 現実において今の防災ベッドを福祉用具貸与品に追加するには改良が必要とも伺っております。
ですから、 防災担当という枠にとどまらず、 介護福祉など行政の連携は大切であり、
来年度の税収が大きく落ち込むとの見込みの中、 財政面からも有効で積極的に取り組むに価値ありと思います。
そこで、 一例として取り上げた防災ベッドの改良を初め福祉行政と連携を図るなど、
地震災害から県民の命を守る立場にある防災局として、 弱者を対象とした建物倒壊に対する安全対策について、
具体的にどのような考え方をお持ちかお伺いいたします。
総務部長 (望月圭二君)
地震対策についてお答えをいたします。
耐震対策、 倒壊対策への提言についてでありますが、 地震による家屋の倒壊から県民の命を守るためには、
まず住宅の耐震化を着実に推進することが重要であります。 このため県では市町村と協力して、
本年度から木造住宅の耐震化を重点的に進めるため、 プロジェクト 「TOUKAI−0」
に取り組んでおります。
このプロジェクトでは、 住宅の所有者がみずから簡易耐震診断を行い、
耐震性に乏しい場合は市町村から専門家を派遣して、 精密診断と補強などの相談を実施することとしており、
既に派遣が始まったところもあります。 また、 耐震補強をする場合に、 これを支援していく制度につきましても、
現在市町村の意見を聞きながら、 十四年度当初の創設に向けて検討を進めております。
さらにこのプロジェクトの一環として、 耐震補強工法や命を守る防災器具のアイデアを全国から募集したところ、
住んだまま工事ができる簡便で低コストな耐震補強工法などのすぐれた提案があり、
今後本格的に実施していく、 専門家による補強相談に活用することとしております。
議員の御提言にありますように、 防災ベッドは、 在宅で寝たきりの要介護者や費用の面から、
住宅の補強が難しい方などが就寝中に地震に襲われた場合に、 命を守るための対策として大変効果的であると考えられます。
このため防災ベッドについても有望な提案がありましたので、 この募集に先立って、
県の防災情報研究所で既に実用化している防災ベッドも含めて、 今後の普及に努めてまいりたいと考えております。
県といたしましては、 市町村が防災ベッドの普及事業を実施する場合に支援することや福祉用具として認定が得られる介護ベッドに改良することなど、
その普及促進について関係部局と連携して検討を進めてまいりたいと考えております。