【田島ひでお質問】
芸妓業及びコンパニオン派遣業を中小企業融資対象業種に加えることについてお伺いいたします。
タクシー運転手ら景気に敏感な職業の人に、 街角の景気を聞く一月の景気ウオッチャー調査の結果、
景気は弱まっている。 産業景気の冷え込みが長引く懸念が出てきました。
旅行、 ホテル業においても厳しい予測であります。 一方、 国土交通省は十五年度の観光戦略として、
官民一体となった国を挙げての訪日促進施策として、 広告キャンペーン、
ジャーナリストの招請、 訪日ツアー造成支援などを本格的に展開し、 訪日外国人旅行者の飛躍的な増大を図ろうとしております。
そうです、 石川知事がよく提唱しておられる大交流、 観光時代がやってくるであります。
このような中で、 冷めやすく熱しにくい、 景気を大きく反映する観光業が大きくウエートを占める熱海市や伊東市、
下田市の伊豆に代表される観光地域経済は、 バブル崩壊後の長引く不況の影響を大きく受け、
入り込み客が減少しさらに厳しい状況にあります。 また一方で、 観光に対する価値観の変化により、
今までの男性や団体中心の観光から、 個人や家族連れあるいは小グループが中心の観光に移行してまいりました。
この観光形態の変化による影響は、 規模の大きいホテル、 旅館ほど深刻であり、
宿泊数の減少により新たな設備投資も難しく苦戦を強いられております。
その中で、 経営努力や融資制度の活用などにより何とかしのいでおり、 また、
仕入れ先等の支払いを引き延ばしてもらうなど、 関連業者さんにも協力いただきこの不況に耐えているのが現況であります。
しかし、 観光に付随する芸妓業及びコンパニオン派遣業については、 景気の影響を強く受けることから、
金融機関から融資対象外とされております。 これらの業種は経営基盤の弱い零細企業が多くを占めているのが現状で、
しかもこれらの業者に対するホテル、 旅館からの支払いは、 通常翌月であると言われております。
このように大変苦労な経営がなされており、 安定した円滑な資金の調達が求められております。
申し上げるまでもなく芸妓業及びコンパニオン派遣業は、 観光地において観光サービスの大事な一翼を担っており、
特に芸者衆については芸妓という日本の伝統と文化を継承する重要な業種として、
多大な誘客、 宿泊効果をもたらしております。 このように観光地の特殊性から見ても、
芸妓業及びコンパニオン派遣業に対する融資のアンバランスは余りにも不公平であり、
何とかならないかと感ずる次第であります。
ところで、 中小企業に対する融資については、
中小企業信用保険法に基づき、 信用保証協会の保証のもと各種の融資制度が設けられておりますが、
その保証対象業種は中小企業総合事業団の指定する業種であることが条件となっております。
そのような中にあって、 芸妓業及びコンパニオン派遣業種については、 保証対象外業種となっており事業資金の融資を受けることができません。
したがって各融資制度が利用できるような制度の改正が急務であると考えます。
昨年六月、 全国温泉所在都市市長協議会、 また昨年十一月二十日、 社団法人静岡県商工会議所連合会より、
要望が関係省庁、 県行政へ提出されております。 そこで当局においては、
芸妓業及びコンパニオン派遣業を中小企業融資対象業種に加えることについて、
中小企業総合事業団等関係機関に対し、 制度改正に向け積極的に働きかけていく考えがあるかお伺いいたします。
商工労働部長 (谷 和実君)
中小企業制度融資対象業種の追加についてお答えいたします。
伊豆地区において芸妓業やコンパニオン派遣業などは、 観光サービスの大切な一翼を担っており、
特に芸妓業は地域における伝統と文化を継承する面でも重要な役割を果たしております。
こうした観点から県としては、 これまでも熱海芸妓見番歌舞練場の施設整備や伊東温泉芸者いき粋まつりなどを支援してきたところであります。
昨今の観光産業が苦境にある中、 こうした芸妓業も厳しい状況にあることは聞いており、
県としてもでき得れば支援をしてまいりたいとは思いますが、 制度融資で必要とされる信用保証が、
全国的な制度の上で芸妓業等を対象としておりません。 しかし、 比較的類似するバンケットサービス業については、
全国組織の日本バンケット事業協同組合が業務請負委託契約書の共通ひな形を作成し、
周知徹底した結果、 これに基づく業務については信用保証の対象となった例もございます。
こうしたことから、 芸妓業等におきましても、 業界団体等が中心となって全国的な組織体制のもとで、
業務の内容及び事業資金の明確性等を確保できるようにしていくことがまず必要と思われます。
このような業界による体制づくりが進められれば、 県といたしましても中小企業庁等に対し、
芸妓業等をバンケットサービス業と同様に扱えるよう働きかけてまいりたいと考えております。