警察行政について
【田島ひでお質問】
 
警察行政について警察本部長に伺います。
 高石本部長は、 去る八月十日付で本県警察本部長に着任されました。 本県の治安情勢は依然として厳しい状況にあり、 県民の生命、 身体、 財産を守り、 安全・安心を確保する警察の最高責任者としての今後の御活躍に心から期待するものであります。
 さて、 県警察では緊急かつ重点的に取り組むべき対策を着実に実行されており、 県民のための警察の確立に向けた警察改革についても継続的に臨まれていると伺っておりますが、 県民は一日でも早くその成果が目に見える形で示されることを期待しています。 しかしながら、 清廉堅実であるべき警察職員が、 不適正な方法により公金を使用したという不適正経理問題によって、 県警と県民との間で長い年月をかけて培ってきた、 警察に対する敬意と信頼が大きく揺らいでしまったのであります。 また県警では平成の大合併に合わせ、 警察署や交番などの再編に向けて鋭意作業を進めていると承知していますが、 統廃合等により警察署や交番などがなくなってしまう地域の住民、 そして自民党支部からは、 少なからず治安に対する不安の声が上がっています。
 本部長は着任記者会見において、 「治安の回復は静岡から。 特に子供や女性が被害者となる事件事故の抑止に努めたい」 と抱負を述べられています。 そこで、 三百八十万県民の治安を預かる最高責任者として、 今後何を重点に本県警察を運営されていくのか、 不適正経理問題での信頼回復や合併問題などで県民が抱いている不安解消についてどうお考えなのか、 その確固たる決意をお伺いいたします。
 また地域の安心・安全のかなめである消防団との連携を今まで以上に強化することを要望いたしまして、 私の代表質問を終わります。
警察本部長 (高石和夫君)  今後の県警察の運営についてお答えをいたします。
 初めに、 警察運営の基本と申しますと、 議員御指摘のとおり、 県民のための警察を確立するための警察改革を持続的に断行すること。 また緊急治安対策プログラムなどに示しました諸施策を着実に実行していくことでございますが、 その際、 特に重点を置きたいものが三つございます。 その一つは、 犯罪抑止のための総合対策の推進、 二つは、 組織犯罪などの新たな脅威に対する的確な対応、 三つは、 総合的な交通事故防止対策の推進でございます。 いずれにいたしましても、 地域社会、 あるいはその関係団体、 関係機関というものの御理解と御協力いただきながら、 職責を果たしてまいりたいと考えておりますので、 よろしくお願いをいたします。

 次に、 不適正経理で損なわれました警察に対する信頼の回復についてお答えをいたします。
 まず、 県警総務課における旅費の不適正執行の問題でこざいますが、 正規の手続を経ることなく他の費目に流用いたしましたことは、 会計制度を逸脱した行為でございまして、 大変申しわけなく県民の皆様に深くおわびを申し上げます。
 こうした会計経理の問題につきましては、 六月以降行っております総務課を除く全所属における旅費、 捜査費及び食糧費の執行状況の調査を厳格かつ徹底して推し進めますとともに、 監査委員の御意見を重く受けとめまして、 内部監査体制の強化や指導教養の徹底など、 再発防止対策の万全を期することによりまして、 警察に対する県民の信頼回復に努めてまいる所存でございます。
 また、 県民の方々の信頼を回復いたしますためには、 警察が本来の責務であります治安維持の機能を十二分に発揮いたしまして、 治安を回復することが必要だと思っております。 警察は行政機関であると同時に、 違法行為を直接取り締まる法執行機関でもございまして、 第一線の現場で働く警察職員が、 高い士気と精強な執行力を持たなければ警察の責務を果たせないわけでございます。
 ところで、 問題となっております旅費の不適正執行により捻出したお金の返還につきましては、 警察は使途の裏づけが取れ、 かつ公的な費目として置きかえることが可能な支出についてまで当時の関係職員に責めを負わせることは適当でないと主張してきたところでございまして、 今回の監査結果でも当方の主張はおおむね理解されたものと考えております。
 他方、 この不適正経理の問題が、 事件捜査や交通違反の取り締まりなどの職務執行に悪い影響を与え、 また警察職員の家族も肩身の狭い思いをしているという実態がございまして、 私どもは法律論、 あるいは合理性といった 「知」 の世界と、 第一線の現場で深刻な業務負担にあえぎながら、 その職責と使命に殉ずることもあり得る警察職員の士気の高揚という 「情」 の世界の間で、 大変板挟みとなって苦労したわけでございますが、 結論といたしまして、 平成七年度はもとより、 十年度から十二年度も含めた旅費の不適正執行額全額と目的や内容などが特定できない食糧費三件を返還することで、 県民の方々の信頼を早期に回復するための措置を講じ、 警察職員の職務執行の環境を整えてやることで治安の回復を図り、 その成果を示すことによって県民の信頼をさらに回復するという、 拡大再生産の方向に持っていくべきだという判断に至りまして、 この趣旨に賛同するOBを含みます静岡県警察の有志から拠出金を募りまして返還することにいたしたところでございます。
 今後、 第一線の現場で働く警察職員が、 高い士気と精強な執行力を発揮いたしまして、 治安回復の成果を目に見える形でお示しできるよう頑張ってまいりますのでよろしくお願いをいたします。
 次に、 合併問題に伴う警察署や交番などの統廃合に関する地域住民の方々の不安解消方策についてお答えをいたします。
 現在、 県内で進展しております市町村合併に伴いまして警察署の管轄区域の見直しはもとより、 警察署の新設や統廃合も含めた適正な警察署の配置につきまして、 県下全体を対象に検討を進めているところでございます。
 特に、 警察署の廃止につきましては、 社会の変化、 地理的な状況、 その地域で見込まれる業務量などを総合的に検討した上で、 慎重に判断しなければならない事項であると考えておりまして、 仮に警察署を廃止するような場合には、 住民の方々の御理解が得られますよう、 パブリックコメントの実施や公聴会を開催するなど、 一定の準備期間を設けた上で行うこととしております。
 また、 警察署の廃止後は、 機能を高めた交番を設置いたしまして、 きめ細かなパトロールや適時適切な事件事故対応ができる警察力や体制を確保いたしますとともに、 現在警察署で行われている窓口業務につきましても、 その交番で可能な限り継続実施するなど、 地域住民の方々の利便性にも十分配慮してまいりたいと考えております。
 さらに、 交番につきましては、 警察官や交番相談員の増員配置、 勤務体制の見直しなどを行っておりまして、 交番勤務員の不在時間の縮減に努めているところでございますが、 今後三年間で交番・駐在所の統廃合を行いまして空き交番の解消を図ってまいる所存でございます。
 その際、 交番・駐在所が廃止される地域につきましては、 統合で増強されました交番によります二十四時間体制での警戒力の強化、 パトカーによるパトロールの強化などによりまして、 犯罪の抑止や住民の方々の不安解消に努めてまいりたいと考えておりますので、 御理解のほど、 よろしくお願い申し上げます。