これからの県土づくりについて
【田島ひでお質問】
 
 これからの県土づくりについてであります。
 現在、 国では二十一世紀にふさわしい国土づくり、 地域づくりを進めるための国土計画体系の確立に向けた検討が進められており、 本年五月には国土の総合的点検がまとめられ新たな国土づくりのたたき台が提示されました。 このたたき台では、 人口減少、 高齢化など、 国土づくりの転換を迫る時代の潮流に対する新たな課題と国土政策の基本的方向が論議されており、 相当大きな改革を予想される内容となっております。
 こうした動きの中、 本県でも総合計画の中間検討作業と国の国土利用計画の平成十七年度の改定に向けた作業が進められていると聞いております。 しっかりとした将来展望を持って取り組むことが必要であり、 特に市町村合併の進展による県内構造の変化にどのように対処していくのかということは重要な課題であります。 この場合、 さらに個々の市町村の個性を尊重するという視点は大切なことだと私は考えております。 これから作業が具体化する総合計画の中間検討や国土利用計画の改定において、 どのような県土づくりを目指して取り組んでおられるのか知事の所見を伺います。 
【知事 (石川嘉延君)  田島議員にお答えをいたします。 】
 
これからの県土づくりについてであります。
 政府では二十一世紀のふさわしい国土のあり方として、 交通一時間圏、 人口三十万人程度を目安とした生活圏による自立、 安定した地域社会の形成と六百万人から一千万人規模での地域ブロックによる、 東アジアを視野に入れ、 世界に開かれた魅力ある国土の形成を提唱しております。
 本県におきましても、 現在進行中の市町村合併後の姿として、 新型指定都市の誕生や広域連合の設置、 また都道府県の再編を念頭に入れた政令県や 「道」 制度など、 県土や国土の新たな構造について提案をし、 自立、 安定した地域づくりを目指しているところであります。 しかしながら、 合併の進展に伴い、 合併する市町村としない市町村の人口規模や行財政運営、 都市部と農山村部での少子・高齢化の進行など、 さまざまな格差の表面化、 また県境に位置する市町村の抱える問題、 さらには合併による土地利用上の調整など、 多くの課題も浮き彫りになってきております。
 こうした国の動きや県内構造の変化の中で、 県の地域行政の転換に当たりましては、 従前の県行政センター単位の九圏域からの転換も視野に入れ、 県議会を初めとして総合計画審議会や国土利用計画審議会などの場において各界の御意見を伺いながら、 地域の個性が輝く魅力ある県土づくりの検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 田島議員のお話の中に、 今後のポイントは、 人口減少にどう対応するか、 高齢化、 交流人口の拡大とか、 あるいは少子化対策がポイントになるという話もございまして、 私もポイントはそこにあると存じます。 ただし、 その中で、 人口減少に伴って我が国の力がどんどん衰退をしていくんではないかと、 経済の力も衰えてくる、 全体が何となく力がなくなってくると、 そういう説とか、 そういう感想を持つ方が非常に多いわけでありますけれども、 私はそのような考え方にくみしたくないと思います。 しかも、 そういう衰退論ばかりが将来の道ではあるまいと別な可能性があるんじゃないかというふうに思います。
 これはなぜかといいますと現在人口二千万人以上の世界の国々、 この中では日本は国民一人当たりの所得水準は世界一位であります。 しかし、 人口二千万を下回るような国をも対象にしてまいりますと日本は必ずしも世界一ではありません。 スイスとかベルギー、 それからノルウェーとかデンマーク、 そういう国の方が国民一人当たりで言いますと高い所得を実現しているわけでございます。
 したがって、 これらの国々がなぜそのような高い一人当たりの国民所得を実現しているか、 いろいろな観点で学び参考にすべきものもあるのではないか。 さらにそういう研究をする過程で我が国の持つさまざまな底力、 これをもっと我々は高めていく、 期待を持ちながら高める努力をすれば、 国民一人当たりの所得水準を世界一に押し上げることも私は不可能ではない。 そうすると人口減少の率以上に、 一人当たりの国民所得の比率が高まっていけば、 規模そのものも減少しないで済むことになるわけです。 これは各種のいろんな前提条件がついておりますので、 俗に言う 「たら・れば論」 になりがちでありますけれども、 しかし私は単純に 「たら・れば論」 として侮れないというか、 一笑に付すべきような軽いテーマではないというふうに思うわけでございます。
 今後、 そういう観点から、 我々自身も静岡県全体がどういうふうになるべきか、 そしてこれが日本全体のモデルになるんじゃないかというぐらいの意気込み、 気概、 これを持って進んでいきたいと。 富国有徳しずおかの挑戦というのも、 そのような意味合いも込めておるつもりでございます。 田島議員のエネルギッシュなお姿を見ると希望も持てるわけでありますので、 今後ともよろしく御指導方お願いしたいと思います。ここをダブルクリックして、テキストを編集してください。