静岡空港の整備推進について
【田島ひでお質問】
 
静岡空港の整備推進についてであります。
 県の説明によれば、 空港本体部工事は十六年度当初予算分までで累計約七割という進捗であり、 心配された本年度分の国庫補助金についても近く追加内示が期待でき、 工事量が上積みされると聞いております。 また今月初めには空港運営会社設立に参加が予定されている県内企業十社の代表と知事の間で初のトップ会談が開かれ、 来月から作業部会で具体的な検討が始まると聞いております。
 十九年春の開港に向け空港整備が急ピッチで進む中、 残る用地の取得が急がれます。 知事はさきの六月定例会で、 「今後、 用地取得の見通しが立たない場合、 ことしの秋の終わりごろには土地収用法の手続の決断をせざるを得ない、 しかし、 だからといって話し合いによる解決の道が閉ざされるわけではなく、 最後まで努力していきたい」 と答弁されました。 もちろん話し合いによる解決は大事です。 しかし、 私有財産制のもと、 公共事業で不特定多数の者の利益を実現するためには、 どうしても特定の方に特別な負担をお願いせざるを得ない場面が出てきます。 このため、 土地収用法は一定の要件のもとで行政機関に収用権限を認める一方で、 収用対象となる者に正当な補償を行わなければならないことを規定しています。
 静岡空港の整備も、 事業採択から既に十一年がたちました。 この間、 県は地元地権者の生活生業への影響を最小限にするための代替農地の造成や騒音、 環境対策など可能な限りの対策を講じてきました。 空港の必要性や可能性とともに、 こうした県の対応を理解していただき、 これまでに多くの地権者の皆さんが用地取得に応じていただいたことと承知しております。 今、 県民の多くは話し合いによる解決が大事なことを十分認識しつつ、 一方で、 計画どおり十九年の春、 静岡空港から一番機が飛び立つことを確信できる今後のスケジュールや開港で県民生活、 産業が変わる姿を知事が示してくれることを切望しています。
 しかし、 空港を産業振興にどう結びつけ、 また周辺整備をどのように進めていくか、 開港時期が確たるものになっていなければ、 作業がいつまでたっても現実のものとはなってきません。 さらに、 空港を建設することだけが目的ではありません。 空港運営会社の設立、 空港関係交通輸送機関の確保、 観光商品開発など、 前向きに取り組むべきことがたくさんあります。 十九年春の開港まであと二年余り、 一刻も猶予はありません。 また県ばかりに頼るのではなく、 今は県民がそれぞれの立場で空港を生活や地域の産業にいかに生かしていくかを考え、 行動していかなければならないときであります。 既に機は熟したものと考えます。 残る用地の取得を含んだ開港までの作業スケジュールと空港を生かした政策づくりに取り組む県の考え方について知事に伺います。 ここをダブルクリックして、テキストを編集してください。
【知事 (石川嘉延君)  田島議員にお答えをいたします。 】
 
静岡空港の整備推進についてであります。
 まず、 用地取得の見通しについてであります。
 空港建設に御理解をいただけないもともとの地権者である四世帯の方々に対し、 今月の初め私からお手紙を差し上げまして、 私が直接御自宅に伺った上で話し合いを持っていただけるようお願いをしたいというお願いをしたわけでありますけれども、 「今後、 手紙、 来訪等による話し合いについての依頼はやめてください」、 すなわち一切の連絡拒否という御返事をいただいたところであります。 また空港事務所職員や地元関係者の働きかけに対する反応もこれまでと変化がなく、 大変厳しい状況にあると認識をしております。
 私としましては、 開港に向けた工事の円滑な執行を確保していく上で残された時間は多くないものと認識しておりますが、 時間の許す限りぎりぎりまで話し合いによる円満解決に向けて努力をしていく考えであります。 しかし、 従前のとおり打開の糸口もつかめず何の変化もないまま推移するようでしたら、 十一月までには土地収用法に基づく事業認定の申請の判断をせざるを得ないものと考えております。 仮にそうした法手続に着手した場合であっても、 並行して話し合いによる用地取得に向けた取り組みや工事工程における工夫を重ねることにより、 計画どおりの開港を目指していく考えであります。
 また、 空港を生かした政策づくりにつきましては、 静岡空港の開港までに解決していかなければならない課題への対応や新たな産業、 雇用政策を初めとした地域づくりを今年度の重要政策テーマとして、 速やかにかつ組織的に取り組んでまいる考えであります。